さて、今日は千種生涯学習センターまで行ってきました。
今日は「なごや環境大学【公開講座】「これから私たちができること」交通とまちのかたちを考える」を受講してきました。
講師は、以前、「地域のまちづくりファシリテーター養成講座 ~“エコ交通マップづくり”からエコライフを考えよう♪~」でもお世話になった、名古屋大学大学院・環境学研究科の加藤博和先生でした。
よく考えたらあれから1年経ったわけですが、東海エリアの公共交通は少しは変化しただろうか・・・?と考えていましたが、よくよく考えたら、まず自分自身に変化がありました。
そう、縁あって環境分野の活動に参加するようになったこと。昨年秋からグリーンマップづくりをしているわけですが、”街を知ること”ということは共通点にあるように感じました。
さて、今回は”私たちができること”なんですが、環境保護活動というと何か堅苦しいし、無理をしないといけないから長く続かない・・・という現状があります。
例えば、「冷房は28度、暖房は19度」とか、
「お風呂は続けて入り、沸かし過ぎない」、
・・・なかなか続きそうにないことです。じゃあ、何ができるのか?ということですね。
で、今回は名大の加藤先生が交通がご専門であるので、それを中心とした内容となりますが、自動車によるCo2の排出もそうなのですが、これは「6月12日(土)の高速道路無料化と私たち(講師:上岡直見さん)」の中でも触れた内容ですが、自動車優先の街だと、いわゆる交通弱者といわれる人たちが生活ができなくなる、ということ。近年、どの街も・・・といっていいほど同じような街の雰囲気になっていて、つまり、無駄に大きな道路を造り、そこに大型ショッピングモールを、さらに住宅を・・・といった具合に計画・建設されているわけです。
一方で、駅前にあるかつては賑わっていた昔ながらの商店街は寂れ、シャッター通りとなっているか、それすらなくなり、マンションや駐車場に変わるといったケースも増えてきています。問題は街の人口の多いうちはいいのですが、今後人口は減少傾向にあると言われています。そうなると、少子高齢化の影響もあり、将来的にはだんだんと車を運転することのできる人口も減ってくるわけです。そうなると、駅に近い場所はいいけれども、そうでないところは・・・。
ちなみに名古屋は公共交通も車も便利だけれども、人口密度に対して乗用車の保有率が高く、同じ政令指定都市の大阪市、京都市、横浜市、神戸市、札幌市などと比べてもダントツに多く、政令都市以外でも、豊田市(実は大都市の中でも一番乗用車保有率が高い。さすがトヨタ自動車のお膝元・・・)、富山市、豊橋市、岐阜市、四日市市・・・といずれも中部地方の都市は乗用車保有率が高いことが配布された資料を見てわかりました。
これらの街は私はすべて訪問していますが、いずれも車で移動しやすい街となっています。
もっとも、富山市は最近、「コンパクトシティ」という考え方を取り入れ、路面電車の積極的な活用を図っており、豊橋も路面電車の積極的利用を呼びかけていますが、それ以外は車中心であり、中部以外では、関東の宇都宮市は路面電車の計画があったにも関わらず、諸事情で白紙になった経緯があります。
その富山市でコンパクトシティという考え方を取り入れたという話ですが、講座でもその話が出ましたし、私自身もその考え方に賛同しているのですが、これからは駅を中心に公共施設やショッピングセンター、住宅街など、歩いても移動できる範囲でのまちづくりが徐々に盛んになってくるではないだろうかと考えられます。
しかし、これには行政や企業だけでなく、市民の参加も必ず必要になってきます。その一つに講座でも取り上げられていましたが、私も昨年参加した、「エコ交通マップの作成」なのです。
エコ交通マップは、グリーンマップと同じように、まち歩きを実際にして、街の交通機関の状況や問題点を地図にまとめ、参加者全員で改善点などを洗い出し、共有するというツールです。
名古屋では天白区の池場地区ですでに作成され、最近では自主的に市民が協賛金を集めてマップを配布しているというレベルまでに進展したといううれしいニュースを聞きました。
また、同市緑区では同区内でグリーンマップを作成している団体「グリーンマップみどり」が、エコ交通マップを作成し、グリーンマップを作成している団体がエコ交通マップを作成するというのはなかなかユニークですし、他の区にも波及してほしいと思いました。
<2010年02月02日緑区『エコ交通マップ』が完成!(緑区情報バンク)>
http://www.narupara.com/bank/archives/cat_greenmap.html
名古屋では交通問題に関する環境問題に取り組む活動(エコ交通マップ、グリーンマップ、名チャリ、カーフリーデーなど)を積極的に行っていますが、私自身が感じていることとして、いまいち多くの人に広がっていない感を感じます。
あと、これらの活動をどこかでつなげていけたら、もっと幅広く総合的に公共交通やまちづくりができ、持続可能なまちづくりができるのでは?と思っています。
ただ、それには名古屋市の名古屋市交通問題調査会でも指摘されていますが、核となる人やファシリテーターがまだ不足していること。特にこれら活動は若い世代の参加が少なく、(本当にそうです。論文やインターンで参加している学生さんを除くと、私が最年少だったりするのです・・・汗)将来の名古屋のまちを築いていく人がいません。
けれど、私はこれらを築いていく人をみなさんと一緒に育てていきたいと思っています。
名古屋でまちづくりや交通問題に興味のある方、参加しませんか。(エコ交通マップ、グリーンマップetc・・・)
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